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太陽が一日の仕事を終え、沈みかけた頃
一羽の渡り鳥がビッケに一通の手紙を届けにきました。
とても見覚えのある、大きくて、ちょっとばかり汚い、懐かしい文字。
―父からの手紙―
ビッけぼうずよ ゲンキにしているか?父ちゃ ん だ。
おまえに手紙を書くことにした。イルにはナイショだ。
村には 14才になる時、旅に出るオキテがあるが
おまえは まだ小さいだろう。父ちゃんは 心配でならない。
この前、写真家の男とやらが 村に来てな、
家族のみんなのシャシンをとっていったんだ。
もらったので 手紙に添えておく。
少しでも おまえの勇気が出るといい。
辛くなったら いつでも帰ってこい
と いいたいところだが、わかるだろう?
おまえは男だ。強くなくちゃいかん。そうだろう?
強くなって帰ってこいよ
父ちゃんより