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「 ちいさな声 」
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探検24日目

  ビッケはだれかの気配をかんじて 目をさましました。
  どれくらいねむっていたのでしょうか。
  たくさんのひとが通りすぎていったような気がします。


  

  ビッケが目をさましたそのときにはもう 辺りには誰もいませんでした。

  黒いフードをかぶったクロンボのすがたも見当たりません。
  そばにいたビビカがいうには
  「目的ができた」とだけ 言い残して 去ったのだといいます。  

  気がつくと ひざのうえには 温かい毛布。
  誰かがビッケにかけてくれていたようでした。
  かすかに残る 大好きなにおいで ビッケはその誰かがすぐにわかったようです。

  会いに行かなくちゃいけない。 そうおもうのは当然なこと。
  ビッケは起き上がりました。


  最初のお別れは、ハチの子のビビカ。
  

  ビビカはビッケにやさしくキスをしました。
  「ほんとうはね、ワタシいつでも家にかえれたのよ。
   でもね、いっしょにタビをする事が こんなにも楽しかったなんてしらなかった!
   ビッケはまだタビを続けるというのだから、きっとまた会えるわね。
   ワタシは家にかえるけれど、きっと、またあいましょう。きっとよ。」
  
  ビビカとお別れした後、
  ビッケはタビの途中出会ったたくさんの人たちに 会いに
  かけていきました。


  「ロジュ  モコ  薫子のねえちゃん  ティカ  ロホのおっちゃん  マツリのねえさん
   マルメロのにいちゃん  ミコト  アメさん メロウのおっちゃん  アカネ
   オウゲツ   クニー   ロクロのおっちゃん   ジョゼのねえちゃん  キョウジュ
   りんどう   ルカ  ・・・・・それにそれに・・・・ おいら たくさんの人に
   あいさつができなかった。 会いにいかなくちゃ!みんなまだここにいるだろうか。」


  おせわになったひとたちをさがして ビッケは走りました。
  
  
  ビッケのだいにしていた 村特産の木の実
  すこしどんぐりの様な形をしていて、
  その木の実は再会の象徴として よくビッケの村では使用されていました。

  ビッケはその大事な木の実を渡すために イセキじゅうを ひとっぱしり。
  
  みんなと また会えますよう。 楽しいタビがつづきますようにと

 
  


  

  
  

 
  


  


  


  


  


  

  
  


  


  


  






・・・・・・・・だけど ビッケは少し浮かない顔。
  なぜかって?それは 一番に会いに行こうと探していたあの子に会えなかったから。
  その頃 あの子は 穴に落っこちて ケガをしていたんだって
  でもそれはまた 別のはなし。

  ビッケは新たなタビがはじまるそのときに
  一番に赤毛のあの子のもとへ 会いに行こうと 決めたんだ。
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